
Story
軍事境界線を警備する北朝鮮の部隊。まもなく兵役を終える軍曹ギュナムは、自由を求め韓国への脱走を計画。ついに決行しようとするが、下級兵士ドンヒョクに先を越され失敗。更にギュナムの幼馴染で保衛部少佐のヒョンサンは、脱走兵を捕まえた英雄としてギュナム祭り上げ、前線からピョンヤンへと異動させようとする。迫る脱走のタイムリミット!ギュナムはヒョンサンの目を盗み、再び軍事境界線を目指して決死の脱出を試みるが、予期せぬ困難が立ちはだかる!果たしてキョナムは生き延びることが出来るのか!?
命がけの脱北を試みるギュナム役を、「シグナル」「復讐代行人~模範タクシー~」で人気のイ・ジェフンが熱演。容赦なく追撃する軍少佐ヒョンサン役を、「D.P. -脱走兵追跡官-」のク・ギョファンが演じ、エリート軍人の葛藤を見事に表現している。さらに、『このろくでもない世界で』のホン・サビンや、「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」で人気急上昇中のソン・ガンがヒョンサンの人生に決定的な影響を与えるキーパーソン役で出演。『JSA』『愛の不時着』など、韓国映画では朝鮮半島の分断と越境を描いた名作が数多く存在するが、『脱走』はそれらとは異なる新しい視点で描かれる逃走=闘争の物語だ。立ち止まるか、走り続けるか―クライマックスに訪れる「決断の瞬間」は、観客の心を強く揺さぶるだろう。
軍事境界線を警備する北朝鮮の部隊。まもなく兵役を終える軍曹ギュナムは、自由を求め韓国への脱走を計画。ついに決行しようとするが、下級兵士ドンヒョクに先を越され失敗。更にギュナムの幼馴染で保衛部少佐のヒョンサンは、脱走兵を捕まえた英雄としてギュナム祭り上げ、前線からピョンヤンへと異動させようとする。迫る脱走のタイムリミット!ギュナムはヒョンサンの目を盗み、再び軍事境界線を目指して決死の脱出を試みるが、予期せぬ困難が立ちはだかる!果たしてキョナムは生き延びることが出来るのか!?
軍事境界線近く、北朝鮮最前線部隊で10年間の兵役を終えようとしている軍曹。退役しても自分の人生を選ぶことができない北朝鮮から逃れて、何度でも失敗してもやり直すことが出来る韓国に行きたいと切望している。長い間準備してきた脱走を命がけで実行に移す。
1984年7月生まれ。
2007年の短編映画『夜は彼らだけの時間』でデビュー。その後『BLEAK NIGHT 番人』(11)、『建築学概論』(12)、『金子文子と朴烈』(17)などに出演。強烈なインパクトを与え実力派俳優の仲間入りを果たす。さらに天才プロファイラーを演じた「シグナル」(16)、荒くれものを好演した「ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です」 (21)、シーズン3も決定した大人気シリーズ「復讐代行人~模範タクシー~」(21~24)など大ヒットドラマにも出演し続けファン層を広げている。本作で演じたギュナムは、明日を目指してエネルギッシュに行動する役柄だ。地雷原を横切り、降り注ぐ銃弾も、死の脅威も跳ね除けながらまっすぐ進むギュナムは、まさにイ・ジェフンだからこそ演じきれたキャラクターだろう。
北朝鮮国家保衛省の少佐であるリ・ヒョンサンは、かつてロシアへピアノ留学していたが、現在は夢を諦め北朝鮮の将校の地位についている。脱走兵の発生で、状況把握のためにギュナムの部隊にやって来た彼は、幼い頃を共に過ごしたギュナムを擁護する。しかし、ギュナムの脱走を知ると、自分の“いま”を守るため死力を尽くしギュナムを追い詰める。
1982年12月生まれ。
製作から監督、脚本、演技まで全てをこなす多才なアーティストとして注目され、『監督!僕にもDVDをください!』(13)、『フライ・トゥ・ザ・スカイ』(15)など韓国インディーズ映画界で独自の地位を築いてきたク・ギョファン。その実力がメジャー監督からも認められ、ヨン・サンホ監督の『新感染半島 ファイナル・ステージ』(20)、リュ・スンワン監督の『モガディシュ 脱出までの14日間』(21)にキャスティングされるなど、今最も多忙な俳優の一人にまで成長した。また、「D.P.―脱走兵追跡官―」(21,23)シリーズや「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」(22)などの人気ドラマにも出演し幅広い客層に人気を集めている。
本作でク・ギョファンは、ギュナムに対し兄のような優しさと、軍人として容赦のない追跡者という両極端な性格を持つキャラクターを見事に演じている。
ギュナムが弟のように大切に思う兵士。脱北して南にいる母親と妹と再会することを夢見ている。ギュナムの脱出計画を知った彼は、一緒に逃げたいと頼むが断られ、独自に脱出を試みるが捕まってしまう。彼を助け、一緒に脱出することを決めたギュナムは二人で死線を乗り越えるために協力する。
1997年4月生まれ。
約80本の「短篇」映画への出演を経て、初めての長編主演作『このろくでもない世界で』(23)で、出口のない不幸な中で必死にもがく少年をリアルに表現し、青龍映画賞とディレクターズカットアワーズの新人賞を受賞。怪物のような俳優が登場したと注目された。本作で演じたドンヒョクは『このろくでもない世界で』とは全く違った親しみやすい雰囲気ながら、母に会いたい一心でギュナムの計画を狂わせる。上司のギュナムを兄のように慕うドンヒョクは、憎めない可愛さと人間らしい魅力を持ったホン・サビンの演技で観客に共感を呼ぶ。
1980年生まれ。
イ・ジョンピル監督の映画には常に“夢”を追う人物が出てくる。“人が決めた世界がすべてだと思うな”という前作『サムジンカンパニー1995』のセリフは彼の映画の中の人物の考え方を凝縮している。イ・ジョンピル監督の映画は、世界中が不可能だと思える状況下でもそれを乗り越えようとする、無謀にも思える勇気を描いている。「アイ・キャン・ドゥ・イット、ユー・キャン・ドゥ・イット、ウィ・キャン・ドゥ・イット」の精神で大企業に反旗を翻した『サムジンググループ1995』の高卒社員たちの連帯は、その一例であった。一見、会社員の癒し旅行記のように思える初のドラマ作品「パク・ハギョンの旅行記」(23)でも、主人公が自分の習慣や偏見を壊しながら歩んでいく姿を通して、新しいことに挑戦する勇気を描き出した。
本作の主人公が乗り越えなければならない現実の壁は、監督の過去作よりもさらに激しい。生と死が行き交う、文字通り「死線」を越えなければならない。鉄条網の向こう側の生活が単に幸せであるとは思っておらず、やりたいことができる自由をつかむために命をかけて突き進むギュナムを見ると、誰の胸の中にもある「今日とは違う明日」への渇望が呼び起こされる。ギュナムの「夢」を阻むヒョンサンさえも、自分が望むものを諦めて選んだ現実を守るために執拗な追跡者になる。本作の中心には「夢」と「明日」が位置している。生きるも死ぬも自分で決める」という決然とした意志を持ち、前に進み続けるギュナムと、彼を追うヒョンサンのスリリングかつ疾走感溢れるチェイス・アクションは、観る者を魅了するだろう。
1989年4月生まれ。
韓国のR&Bシンガー、ラッパー、プロデューサーで、独特の音楽スタイルとユニークな声で知られるアーティスト。彼の音楽は、メロディとラップを融合させたスタイルが特徴で、多様なジャンルを独自の感覚で表現している。2011年にシングル「Click Me」でデビューし、その後、「ヤンファ大橋」や「Eat」などのヒット曲で注目を集める。また、G-DRAGON (BIGBANG)、ジョンヒョン (SHINee)、IUなど他のアーティストとのコラボレーションも積極的に行う。2021年にはマーベル映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のインスパイヤ楽曲「Nomad」で星野源とコラボレーションし日本でも注目を浴びる。さらに日本で撮影されたV(Peace)(feat.AKMU)のPVにはm-floも出演している。